MENU

今日もなんとか生きてます ― soranji を聴きながら

今日、本当は別の記事を書こうと思っていました。
でも、テレビで「この歌詞が刺さった!グッとフレーズ」という番組がやっていて、そこでMrs. GREEN APPLEの「soranji」が出てきました。

やっぱり良い歌詞だなと改めて感じたのと、
大森元貴さんのあの少し神々しさすら感じる歌声に、思わずまた泣きそうになってしまい……。
気づいたら、予定を変えてこの曲のことを書いていました。

この番組、実は前から好きでよく観ています。
「歌詞」に注目する歌番組、というところがとても良くて、
普段なんとなく聴いている曲の言葉に、改めて向き合えるのが好きなんですよね。

そんな流れもあって、今日は「soranji」について書いてみようと思います。

※これから書くことはあくまで僕の解釈です。


「soranji」は“生きる理由”を探す歌ではなく、
「それでも生きてしまう私たち」を肯定する歌だと思います。

この曲には、強い意志も、前向きなスローガンも、英雄的な希望も出てきません。
あるのはずっと、

・ちっちゃな希望
・消えそうな信念
・それでも手放さなかったもの

だけです。

「soranji」は、
「なぜ生きてしまっているか」を静かに肯定する歌なのだと思います。


目次

①「貴方に会いたくて生まれてきた」について

貴方に会いたくて生まれてきたんだよ

これは事実というより、気持ちの言葉だと思います。
人は、後からそう言いたくなるような出会いを、自分の人生の意味にします。

出会うために生まれたのではなく、
出会ってしまったから「そうだったことにする」

つまりこれは、出会いを大切に思うための言い方なのだと思います。

だからこの一行は、運命の話というより、
「あなたに出会えたことを大事にしたい」という気持ちの表れなのだと思います。

哲学的に言えば、これは実存主義的な意味の創造です。
意味は最初からあるのではなく、
生きてしまったあとで、遡って与えるものなのです。

この考え方については、以前「生きる意味」について書いたブログの中でも触れた気がします。
生きることに最初から理由があるのではなく、あとから自分で意味づけをしていく――
その感覚が、この歌詞にはとてもよく表れているように感じます。


②「ちっちゃな希望」について

汚れながら泳ぐ生の中で
まあ よくぞここまで大事にして
抱えて来れましたね

この部分は、「よくここまで生きてきたね」という言葉のように聞こえます。

何をしたかよりも、
何を失わなかったか。

それだけで、もう十分だと言ってくれている気がします。

まだ消えちゃいないよ
ちっちゃな希望を

なんとか信じて、

信じて欲しい。

この歌に出てくる希望は、ずっと小さいままです。
大きくなって何かを変えるわけでもありません。

でも、それで良いのだと思います。

たとえ、小さくても希望を持っていれば生きていられる。

そう言ってくれている気がします。

この歌が描いているのは、

・何かを成し遂げた人生ではなく
・何とか壊れずに生きてきた人生

だからです。


③「生きて欲しい」から「生きてて欲しい」へ

この曲では、一番と二番で言葉が少し変わります。

一番では、

何とか生きて、
生きて欲しい。

と歌われます。

そして二番では、

だから生きて、
生きてて欲しい。

と言い直されます。

たった一文字増えただけなのに、感じ方がまったく変わります。

「生きて欲しい」は、生きるという選択をしてほしいという願いです。
行為への祈りです。

しかし「生きてて欲しい」は違います。
それは、存在そのものへの願いです。

何かをしてほしいのではなく、
頑張ってほしいのでもなく、
立ち直ってほしいのでもなく、
ただ、そこに居続けてほしい。

この違いが、とてもやさしく感じられます。

しかもこの言葉は、誰かに向けているようでいて、
実は自分自身にも向いているように感じます。

「まだ消しちゃいけないよ」と言っているのは、
誰かの希望であり、自分の希望でもあるのだと思います。

だからこの歌は、誰かを励ます歌というより、
誰かと一緒に沈まないための歌なのだと思います。


④「明日の予定を立てよう」という言葉

この世が終わるその日に
明日の予定を立てよう

そうやって生きて、

生きてみよう。

この歌詞は、とても不思議で、でもとても人間らしいと思います。

世界がどうであっても、
つらくても、うまくいかなくても、
それでもご飯を食べて、眠って、明日のことを考える。

そうやって生きていくこと自体が、
もう十分すごいことなのだと思います。


⑤「我らは尊い」について

有り得ない程に

キリがない本当に

無駄がない程に
我らは尊い。

これは「人はすばらしい」という意味というより、
「人は、どんな状態でも価値がある」という言葉に聞こえます。

無駄なことをしてしまっても、
遠回りしてしまっても、
間違えてしまっても、
それでも存在しているだけで意味がある。

だから「尊い」のだと思います。


最後に

この曲は、前に進ませる歌ではありません。
立ち直らせる歌でもありません。
何かを解決する歌でもありません。

ただ、今の場所に座ったままでもいいと、
そっと言ってくれる歌だと思います。

ちゃんと出来なくてもいい。
ちゃんと前を向けなくてもいい。
ちゃんと強くなくてもいい。

それでも、

一歩ずつでいいからさ
何気ない今日をただ
愛して欲しい。

それだけでいいのだと思います。

「soranji」は、
生きる意味を教えてくれる歌ではありません。
でも、生きていることを否定しない歌です。

ただ隣に座って、一緒に呼吸してくれる歌です。

だから、あんなにも静かで、
あんなにもやさしく、
胸に残るのだと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

好きなことを言葉で繋ぎます!
ブログ初心者なので暖かく見守っていてもらえれば嬉しいです。
また、ハーメルンにてニ次小説を書かせてもらっています!
詳しくはXで!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次