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ヨルシカ「晴る」──歌詞から見えてくるもの♪

今までこのブログでは、
Mrs. GREEN APPLE や YOASOBI について書くことが多かったのですが、
今回は ヨルシカ について語ってみようと思います。

ファンクラブに入っているわけではありませんが、
それでもヨルシカの曲は大好きで、気づけば日常の中で何度も再生しています。
「聴こう」と思う前に、
いつの間にか流れている音楽
僕にとってヨルシカは、そんな存在です。

いつかライブにも行ってみたいですね☺️

今回取り上げるのは
「晴る
この楽曲は、僕も大好きな
葬送のフリーレン
第二クールのオープニングテーマとして使われていました。


目次

フリーレンの世界と「晴る」

『葬送のフリーレン』は、
勇者の死後から始まる物語です。

派手な盛り上がりや分かりやすい感動ではなく、
時間、記憶、後悔、そして“それでも続いていく日常”を
とても静かに描かれている作品だと思っています。

「晴る」もまた、
前向きな言葉を並べ立てる曲ではありません。

悲しみは消えない。
想い出も、喪失も、そのまま残る。
それでも空は晴れ、季節は巡る。

この 感情と時間のズレ が、
フリーレンの世界観と驚くほど重なって見えました。


「晴る」という言葉に込められた意味☀️

タイトルにもなっている「晴る」は、現代ではほとんど使われない古語です。
古語としての「晴る」には、

  1. 空が晴れる
  2. 憂いや悩みが解決する

という主に二つの意味があります。

ここで重要なのは、
タイトルが「晴れる」ではなく、
あえて「晴る」 とされていること。

古語にすることで意味の層が増え、
さらに「春」との掛詞にもなっている。
冷静に考えると、かなり高度な言葉選びです。

こういうのを知ると、昔の言葉にも興味が出てきますね!

ちなみに、「晴る」をドイツ語にすると
ヒンメル(Himmel)
──意味は 「天国・空」 らしいです。

そしてこの名前、
『葬送のフリーレン』作中に登場する、
あの勇者の名前でもあります。

どこまで計算して曲を作っているんだろうと、疑問と関心が湧いてきます😅


「晴る」☀️と「春」🌸の使い分け

この曲の前半では、
天気や状況が晴れることを表す言葉として
「晴る」が使われています。

1番サビ

晴れに晴れ、花よ咲け
咲いて 晴る のせい
—— ヨルシカ『晴る』より

ここでは、
花が咲いた理由は「春」ではなく「晴る」。
季節ではなく、状況が晴れたことが原因として描かれています。

しかし曲が進むにつれ、
同じ発音を持つ「春」が登場します。

ラストのアカペラ

晴れに晴れ、花よ咲け
咲いて  のせい
—— ヨルシカ『晴る』より

同じフレーズでありながら、
最後だけが「晴る」から「春」へ変わる。
ここで初めて、
花が咲いた理由が季節に委ねられます。


混在する「晴る」と「春」

さらに印象的なのは、
両者が意図的に混在して使われている場面です。

大サビ

晴れに晴れ、空よ裂け
裂いて  のせい

降り止めば雨でさえ
貴方を飾る 晴る
—— ヨルシカ『晴る』より

Cメロ

羊雲 あれも  のせい

風のよう胸に  乗せ
晴る を待つ
—— ヨルシカ『晴る』より

ここで描かれているのは、
春は来ているのに、心はまだ晴れていない状態。

季節は先に進む。
世界は変わっていく。
でも心の「晴る」は、少し遅れてやってくる。

この時間差を、
音を変えず、言葉だけで表現しているのが本当に見事だと思います。


おわりに

この記事を書こうと思ったのは、
たまたま先ほどヨルシカの「晴る」を聴いていたときでした。

特別なきっかけがあったわけではなく、
ただ曲を流していて、ふと
「そういえば、ヨルシカのことって、このブログで書いたことなかったな」
と思ったんです。

気づけば、何度も聴いているのに、
ちゃんと向き合って言葉にしたことはなかった。
そんな軽い理由です。

しかし、そんな理由でも好きなことはちゃんとした記事にしたいと思い、

しっかり書いたつもりです。

最後に…

ヨルシカの曲は、
曲そのものを聴いているだけでも十分に美しい。

でも、歌詞に目を向けると、
そこには掛詞や言葉遊び、
感情や時間のズレを丁寧に描く
文学的な面白さが詰まっています。

「晴る」という一語の中に、
天気、感情、季節、時間の流れまで織り込んでしまう。
それを説明せず、ただ歌として成立させてしまう。

だからこそヨルシカの曲は、
何度も聴き返したくなるし、
何度でも“読み返したくなる”のだと思います。

少し疲れたときや、何も考えたくない夜に、
ヨルシカの曲を流してみてください。

きっと、静かに癒してくれると思います。

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この記事を書いた人

好きなことを言葉で繋ぎます!
ブログ初心者なので暖かく見守っていてもらえれば嬉しいです。
また、ハーメルンにてニ次小説を書かせてもらっています!
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