ぺんぺんのくちばしが破れていることには、ずっと前から気づいていました🐧
小さなほつれが少しずつ広がって白い綿が顔をのぞかせていましたが、
仕事や生活が忙しく、なかなか直す時間が取れませんでした。
見るたびに気になってはいたものの、「今度帰省したときに直そう」と思いながら、
いつの間にか時間だけが過ぎていきました🕰️
お母さんとも前から「そろそろ直さなきゃね」と話していました。
誰が最初に言い出したのかは定かではありませんが、
ぺんぺんを直してあげたいという想いは、僕とお母さんのあいだで
ずっと静かに共有されていたように思います🌿
その夜、特別な合図があったわけではなく、
気づけばお母さんは針と糸を手に取り、ぺんぺんを膝にのせていました。
ミシンではなく手縫い。
その選択が、ただ「直す」という行為以上のあたたかさを帯びていました🧵
チク…チク…と、針が布を通る音だけが部屋に響きます。
その音はどこか懐かしく、落ち着いたリズムで、
張りつめていた心が少しずつほどけていきました。
針が進むたびに、ぺんぺんのくちばしが少しずつ元の形を取り戻していきます。
それを見つめながら、
「やっと直してあげられた」という安心感が胸に満ちていきました🍀
忙しい毎日に追われて先延ばしになっていたけれど、
ぺんぺんはずっとそこにいて、待っていてくれたように感じました。
縫い終えたぺんぺんをお母さんがそっと手渡してくれました。
小さな縫い目は、壊れていた跡ではなく、
これからの時間を共に歩んでいくための、新しい印のように見えました✨
破れていたときも、直った今も、
ぺんぺんは、いつだってぺんぺんでした。
だから僕は、これからもずっと、大切に守っていきたいです🫧🐧

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